第1回
妻たちの言い分
大内と尼子にはさまれた安芸の毛利家の弘元(西郷輝彦)は、大内に屈して隠居し長男へ家督を渡すと、妻と次男を連れ郡山城を去る。翌年、次男は病気で母を亡くす。
第2回
若君ご乱心
幼くして母と死別した寂しさから反抗的になった松寿丸が、父の側室・杉の方(松坂慶子)を炭小屋に閉じ込める騒動を起こす。罰として納屋に入れられても、三日間にわたり水も食事も断って抵抗を貫く。
第3回
城主失格
父の跡を継ぎ、松寿丸が猿掛城の城主となる。兄は元服を済ませて京都の戦陣に加わるよう命じられ、城に残る松寿丸は井上兼元の策略によって軟禁の身に落とされる。
第4回
女の器量
弓の練習のため、幼なじみの兄弟が止めるのも聞かずに松寿丸は矢倉へ入る。衛兵に発見されたことで、平太郎が命を落とす。
第5回
謀略の城
城外で軟禁されていた松寿丸は、武田元繁(宍戸開)の企みで郡山城へ遣わされた使者たちの宿る部屋に忍び入り、彼らの陰謀を明るみに出して毛利の窮地を救う功名を成す。
第6回
恋ごころ
領内に流れ込む難民の様子を確かめるため、素性を伏せて出かけた松寿丸は少女なつと知り合い、恋心を抱くようになる。しかし毛利家は難民を追い出す方針を決める。
第7回
われ敵前逃亡す
京都の戦に参加していた兄・興元(渡部篤郎)が、大内義興(細川俊之)を見限って無断で帰国する。元服した元就(中村芝翫)は再会を喜ぶものの兄の沈んだ様子を案じ、やがて勢いを取り戻した大内により毛利家は窮地に立たされる。
第8回
出来すぎた嫁
興元(渡部篤郎)の勝手な帰国により、毛利家は大内義興(細川俊之)の追及を受ける。元就(中村芝翫)は高橋家の娘を興元に娶わせて事態を収め、さらに安芸の国人たちとの同盟を築いて大内への備えを固めた。
第9回
さらば兄上
尼子経久(緒形拳)と通じた武田元繁(宍戸開)が義興(細川俊之)に背き、安芸へ攻め込む。興元(渡部篤郎)は追討の命を受け、無断帰国の負い目を払うべく武田軍を退ける。
第10回
初陣の奇跡
興元(渡部篤郎)が突然この世を去ると、二歳の幸松丸(北尾亘)が毛利家の家督を継ぎ、元就(中村芝翫)が後見役を担う。敗北の後も国人衆を束ねて安芸統一へ進軍する武田元繁(宍戸開)の大軍に対し、元就は奇策で立ち向かう。
第11回
花嫁怒る
初陣での勝利を警戒した経久(緒形拳)は、姪にあたる美伊を嫁がせ毛利との結び付きを図る。美伊は望まぬ婚ながら従い輿入れするが、初夜から夫婦の溝は埋まらない。
第12回
元就暗殺指令
部屋を別にして寝起きしていた元就(中村芝翫)と美伊のもとへ、ある夜刺客が押し入る。この騒動を経て二人は心を通い合わせる一方、帰国した大内義興(細川俊之)と尼子経久(緒形拳)の対立が深まっていく。
第13回
戦乱の子誕生
大内と尼子の衝突が現実味を帯びるなか、毛利家は支持する先を定めかねていた。美伊が男児を出産し千代寿丸と名付けられ、毛利は鏡山城攻略に動く尼子経久(緒形拳)の軍に身を投じる。
第14回
巨人とひよっこ
尼子経久(緒形拳)の命で鏡山城攻めの先陣を担った元就(中村芝翫)は、敵の堅牢な守りに苦戦するも、調略によって開城に持ち込む。しかし経久は、調略に応じた者を裏切り者として容赦なく切り捨てた。
第15回
涙のうっちゃり
幸松丸(北尾亘)が九歳で亡くなり、毛利家の跡継ぎを巡って家中が二分する。尼子氏の血を引く少年の養子入りと元就(中村芝翫)の就任が対立する中、元就はついに結論を出す。
第16回
弟の謀反
当主となった元就(中村芝翫)の下で実権を握れなくなった元綱(西島秀俊)と桂広澄(草刈正雄)は、追い詰められた末に兄の排除を決意する。不穏な動きを知った元就は元綱を訪ねてわびるが、弟の心のわだかまりは残った。
第17回
凄まじき夜明け
井上元兼(片岡鶴太郎)が渡辺勝(榎木孝明)に謀反の嫌疑を訴えるが、元就(中村芝翫)は受け付けない。しかし井上は単独で屋敷を襲撃し、勝は息子を逃した後、無念のうちに果てる。
第18回
水軍の女神
世代交代で揺らぐ尼子家との縁を絶ち、大内に味方することを決めた元就(中村芝翫)。義興(細川俊之)への面会を求めて厳島を訪れると、村上水軍の娘・加芽(葉月里緒菜)と知り合う。
第19回
夫の恋
元就(中村芝翫)と加芽(葉月里緒菜)は文の往来で絆を深める一方、妻の美伊は夫の様子に違和感を覚える。さらに美伊の侍女・藤野(加賀まりこ)が襲撃され、刃物で傷を負う事件が発生する。
第20回
第21回
百万一心
雪の方(一路真輝)の実家・高橋家で争いが起きると、尼子に組する同家を攻める絶好の機会だと家臣たちは元就(中村芝翫)に願い出る。だが元就は雪の方を案じ、容易に出兵を決められずにいた。
第22回
三本の矢
元就(中村芝翫)は娘を宍戸家へ嫁がせ尼子に備える一方、大内義隆(風間トオル)からは嫡男を人質にするよう求められる。息子の旅立ち前夜、三兄弟の絆について語って聞かせる。
第23回
尼子襲来
人質として大内家にあった千代寿丸が元服し、義隆(風間トオル)の一字を賜って隆元(上川隆也)を名乗る。陶興房(夏八木勲)が死去して隆房が家督を継ぐと、その好機に乗じた詮久が尼子最強の新宮党に毛利攻めを命じる。
第24回
決戦郡山城
尼子詮久が二万の大軍で郡山城へ侵攻し、危機に立つ元就(中村芝翫)は民を城内に収める思い切った策で家臣を驚かせる。兵と食料が増え、籠城を戦い抜く士気は高まった。
第25回
尼子経久死す
元就(中村芝翫)への大敗の後も、経久(緒形拳)は強気な態度を崩さなかった。大内の人質から解放された隆元(上川隆也)が帰還して毛利家が沸くなか、義隆(風間トオル)が尼子攻めに踏み切り、早すぎると異を唱える元就に協力を求める。
第26回
敵は亡霊
大内義隆(風間トオル)が尼子氏への攻めに踏み切り、援軍を求める知らせが元就(中村芝翫)に届く。ただ秘匿されるはずの経久(緒形拳)の死が不自然なほど速く伝わったため、元就は裏に何かあると疑念を抱く。
第27回
逃げ道なし
月山富田城攻めで大内軍は吉川興経(京本政樹)の裏切りにより崩壊し、元就(中村芝翫)は尼子の追撃を避けながら撤退を続ける。美伊はその知らせに動揺するが、体の不調に耐えて水ごりを続ける。
第28回
海がみたい
竹原小早川家から養子の要請を受けた元就(中村芝翫)は、美伊の心情を慮って辞退しようと考えるが、病に伏す美伊は毛利家の将来のため、徳寿丸を養子として送り出す決意をする。
第29回
子別れ
美伊の身を案じつつ、厳島で再会した加芽(葉月里緒菜)のもとを訪れる元就(中村芝翫)。しかし二人は別れの時を迎え、同じ頃、養子先の本家・沼田小早川家で徳寿丸は当主・繁平(高橋譲)と面会するが、繁平は心を閉ざしたままだった。
第30回
さようなら、美伊
元就(中村芝翫)は薬師から美伊の余命が短いと告げられる。彼女の実家を残すため裏切った吉川興経(京本政樹)を許して当主復帰を図るが、美伊は元就に看取られながらこの世を去った。
第31回
杉、極楽へ行く
天竺行きを願う杉の方に、驚きながらもその純朴さに惹かれた堀立直正(原田芳雄)は旅立ちを承諾する。出発が迫るある日、元就(中村芝翫)に初めて「母上」と呼ばれ、喜びの涙を浮かべる。
第32回
元就、鬼と化す
美伊に続き杉の方を亡くした元就(中村芝翫)は、悲しみを紛らわせるように勢力拡大へ打ち込む。吉川興経(京本政樹)が熊谷信直(綿引勝彦)の取り込みを図る中、元春(松重豊)は熊谷を訪れ、娘・美々(仁科扶紀)との縁談を持ちかける。
第33回
冴えわたる策略
元就(中村芝翫)は吉川家の乗っ取りを進める中、興経(京本政樹)が信任する大塩右衛門尉(エド山口)が鉄の商いで己の富を増やしていると堀立から知らされる。不正を暴いた元就は、ついに興経を隠居へ追い込む。
第34回
闇に舞う般若
元春(松重豊)の吉川家承継の承認を得るとともに、隆元(上川隆也)と寿の婚事を実現させようと、元春・隆景を連れて大内義隆(風間トオル)を訪ねる。だがその場で井上が次郎(的場浩司)と結託し、元就(中村芝翫)を殺害する陰謀が進められていた。
第35回
最後の反逆者
井上元兼(片岡鶴太郎)は謀反が元就(中村芝翫)に漏れていると知らず、暗殺の好機をうかがい続ける。一方、大内義隆(風間トオル)の姿勢に限界を感じた陶隆房は、次郎(的場浩司)や内藤興盛(小野寺昭)に義隆討伐と新主擁立の計を打ち明ける。
第36回
鬼のかけひき
元就(中村芝翫)は、興経(京本政樹)の隠居は表向きで実際には謀反を準備しているとの噂を広めさせる。一方、沼田小早川家の椋梨景勝(舟木一夫)が来訪し、繁平(高橋譲)の妹・阿古姫と隆景(恵俊彰)の婚姻で小早川本家を継がせる縁談を持ち込む。
第37回
こぼれ蛍
陶隆房が主君・大内義隆(風間トオル)を討つという噂が流れるが、義隆は信じない。重臣の相良武任(白井晃)は毛利に協力を求め、隆元(上川隆也)にも隆房から要請が寄るが、元就(中村芝翫)は静観を指示する。
第38回
五十九歳の決断
大内氏は新当主を迎え、隆房は晴賢(陣内孝則)と名を改める。尼子晴久(髙嶋政宏)は幕府から西国八カ国の守護職を与えられ勢力を拡大する中、元就(中村芝翫)は尼子攻めで旗返城を落とした後、大内と戦う道を選ぶ。
第39回
裏のまた裏
元就(中村芝翫)は尼子への警戒を崩さず、偽の手紙で晴久(髙嶋政宏)に国久(清水綋治)の謀反を疑わせる策を仕掛ける。1554年、隆元(上川隆也)が厳島を占領し、陶をめぐる戦いが始まった。
第40回
嵐こそ好機
村上水軍の次郎(的場浩司)と加芽(葉月里緒菜)は元就(中村芝翫)に仕えることを決し、その旨を晴賢(陣内孝則)に伝えるが、彼は逆上して二人を襲う。逃げた加芽は鉄砲で傷を負い、毛利本陣までたどり着き、元就と言葉をかわし果てる。
第41回
奇襲厳島
堀立直正(原田芳雄)の守る宮の城が陶軍の猛攻で落城の危機に立たされる中、調略で敵の作戦を知った元就(中村芝翫)は本陣の松明で在陣を装い、嵐の海を渡って厳島へ上陸する。
第42回
最後の女
厳島の戦いに勝った元就(中村芝翫)は、次郎(的場浩司)と加芽(葉月里緒菜)を失った喪失感に沈み、調略による勝利に複雑な思いを抱く。侍女の妙に弱さを鋭く指摘され、隆元(上川隆也)とも調略をめぐり対立する。
第43回
三子教訓状
大内氏滅亡で得た領地の配分をめぐり兄弟が対立、元就(中村芝翫)は妙の進言を容れて評定で隆元(上川隆也)への家督譲位を宣言し、十四カ条の教訓状を記す。
第44回
銀に踊る
石見銀山をめぐり毛利と尼子が争い、山吹城で激しい攻防が展開。銀山を取り戻し勢いづく晴久(髙嶋政宏)だが、妻のみつは晴久に父・国久(清水綋治)を殺された恨みを捨てきれずにいた。
第45回
男の器
尼子の衰退で中国地方の覇者となった毛利。六十五歳の元就(中村芝翫)は、弟二人の才覚に自信をなくした当主の隆元(上川隆也)から、家督を返したいと願い出られてしまう。
第46回
隆元暗殺
尼子の手から石見銀山の世継ぎを救い出し、その地を勢力下に置いた隆元(上川隆也)。大内氏を頼る挟撃策も大友との和睦で阻まれた尼子は、ついに隆元の命を狙う刺客を放つ。
第47回
弔い合戦
隆元(上川隆也)の死を知り悲しみに沈む元就(中村芝翫)。復讐に立ち上がった毛利軍は尼子攻略の要衝・白鹿城を落とすが、元就は心労で倒れ、妙が病床の見舞いに訪れる。
第48回
輝元参上!
看病を受けた元就(中村芝翫)が健康を取り戻す。幸鶴丸は成人の儀を経て輝元(森田剛〔二役〕)の名を得、出雲での攻城を自ら願い出たため、元就は孫を総大将に据えて全軍での攻撃を決断する。
第49回
淋しき覇者
落城が迫る月山富田城へ、元就(中村芝翫)は川副久信が毛利に内通したとする偽の密書を仕込み、義久(中村獅童)の目に留めさせる。だまされた義久は川副を斬ってしまう。
第50回
よく生き、よく死に
中国地方を掌握し揺るぎない勢いを得た毛利家。しかし六月中旬、七十五歳の元就(中村芝翫)が倒れ、家族に看取られながら、先立った者たちの面影を胸に帰らぬ人となる。