第1回
ありがた山の寒がらす
明和の大火から一年半後、貸本を生業とする蔦重は吉原の花魁に朝顔(愛希れいか)への品を預けられ、二文字屋へ向かう。弱り果てた朝顔や河岸の女郎たちの過酷な実態に悩む中、吉原は付け火で大騒ぎになる。
第2回
吉原細見『嗚呼御江戸』
重三郎(横浜流星)は吉原の案内本で客を呼ぶ策を思いつき、序文を源内(安田顕)に依頼すべく孫兵衛(片岡愛之助)に相談。自力で説得できれば掲載がかなうと知り源内を探す一方、江戸城では治済(生田斗真)の嫡男誕生の宴が催されていた。
第3回
千客万来『一目千本』
新版の制作を断念せず、女郎たちから金を工面する蔦重は、怒った駿河屋に家を追われる。それでも絵師を訪ねて制作を続け、田沼は賢丸の養子話を将軍に持ちかける。
第4回
『雛形若菜』の甘い罠
蔦重は呉服屋の女郎を題材にした錦絵構想を進めるが、知名度不足で資金が集まらず行き詰まる。西村屋との共同制作がまとまりかけた矢先、賢丸は養子策をなかったことにするため松平武元(石坂浩二)へ動く。
第5回
蔦に唐丸因果の蔓
株仲間に入れず意気消沈の蔦重は、鱗形屋の誘いに迷いながら源内(安田顕)の縁で須原屋と出会う。唐丸の前に過去を知る男が現れて追い詰め、鉱山では源内らが責められた末に東作(木村了)が人質に取られる。
第6回
鱗剥がれた『節用集』
青本の制作に取り組む蔦重は、『節用集』の偽板が出回ったことで疑念を抱く。同じ頃江戸城では、多額の費用がかかる日光社参をめぐり、意次(渡辺謙)が家治(眞島秀和)へ中止を進言する。
第7回
好機到来『籬の花』
偽版の嫌疑で鱗形屋が捕らわれた好機に乗じ、蔦重は売上倍増の吉原細見制作と引き換えに地本問屋の仲間入りを約束させる。老舗の西村屋は対抗の細見を企て、お披露目前に花の井が申し出を行う。
第8回
逆襲の『金々先生』
細見に名を載せられた瀬川のもとへ客が殺到し吉原は沸き立つ。そこへ盲目の大富豪が現れ、一方の鱗形屋は青本の新作で巻き返しを図る。
第9回
玉菊燈籠恋の地獄
地本問屋が吉原との絶交を決め、売れ行きを案じる蔦重。瀬川の身請け話に自身の恋心を自覚し動き出す一方、新之助(井之脇海)もうつせみと吉原脱出を企てる。
第10回
『青楼美人』の見る夢は
瀬川の身請けが決まり落胆する蔦重は、彼女の最後の花魁道中に合わせた錦絵の制作を親父たちから頼まれる。だが自作が本屋から姿を消していると知り、城では種姫(小田愛結)を意次(渡辺謙)の娘にして家基(奥智哉)と結ばせる計画が明かされる。
第11回
富本、仁義の馬面
高値の新刊が思い通りに売れず悩む蔦重は、吉原出入り禁止の浄瑠璃太夫・午之助を俄祭りの目玉に招こうと芝居小屋で頼むが、門前払いされる。やがて元締め・鳥山検校(市原隼人)の屋敷を訪ねる。
第12回
俄なる『明月余情』
吉原の俄祭りをめぐり大文字屋と若木屋の争いが始まる。蔦重は祭りの様子を面白く書くよう源内(安田顕)に頼むが、勧められた喜三二(尾美としのり)の正体は、かつて会ったことのある佐竹家の留守居役だった。
第13回
お江戸揺るがす座頭金
蔦重は留四郎(水沢林太郎)から、偽板の罪で再び捕らえられたという鱗形屋の知らせを受ける。借金の証文が座頭たちの金貸しに流れ、江戸城では旗本の娘の身売りも問題となり、意次(渡辺謙)は長谷川平蔵に実態の究明を命じる。
第14回
蔦重瀬川夫婦道中
当道座の取り締まりで捕らえられた蔦重は、釈放後に五十間道の空き店舗を知り、独立を思い始める。いね(水野美紀)からエレキテルの効き目を疑う話を聞いた蔦重が源内(安田顕)を訪ねると、売れないのは弥七(片桐仁)のせいだと主張される。
第15回
死を呼ぶ手袋
吉原で自店を開いた蔦重は、エレキテルの中傷に悩む源内(安田顕)と出会う。折しも家治(眞島秀和)の嫡男・家基(奥智哉)が鷹狩り中に倒れ、意次(渡辺謙)は源内と東作(木村了)に蝦夷をめぐる任務を命じる。
第16回
さらば源内、見立は蓬莱
家基(奥智哉)急逝の事件は証拠を得られぬまま決着がつかず、詮索を控えるよう意次(渡辺謙)に告げられた源内(安田顕)は激昂する。新作戯作の依頼のため蔦重が源内の屋敷を訪れるが、やがて源内が人を斬ったとの一報が舞い込む。
第17回
乱れ咲き往来の桜
蔦重は青本など十冊の新作を一気に刊行して耕書堂の評判を高める。足抜けしたうつせみと新之助(井之脇海)との再会から子ども用の手習い本・往来物を思いつき、繁栄する相良城下を見た意次(渡辺謙)も新案を浮かべる。
第18回
歌麿よ、見徳は一炊夢
蔦重は青本の作者を探し、絵師・豊章の絵から考えを得て長屋を訪ねるが、出会ったのは捨吉と名乗る男だった。新作を任された喜三二(尾美としのり)は女郎屋に泊まり込んで書くが、やがて筆が止まる。
第19回
鱗の置き土産
経営の行き詰まりから鱗形屋は店を閉め、作家の春町(岡山天音)は鶴屋へ移る。蔦重は地本問屋の台頭に対抗しようと春町の引き抜きを画策し、城では知保の方が毒を呑んで騒ぎとなり、意次(渡辺謙)が事の次第を探る。
第20回
寝惚けて候
蔦重は須原屋や南畝(桐谷健太)の家を訪ね、江戸で評判の狂歌を知って会へ招かれる。意次(渡辺謙)は家治(眞島秀和)が一橋家の豊千代を将軍後継に、種姫(小田愛結)を御台所に据える意向を治済(生田斗真)へ伝え、後継問題は決着したかに見えた。
第21回
蝦夷桜上野屁音
錦絵が売れず老舗の青本の好調との差に苦しむ蔦重は、花見の会で変装した意知(宮沢氷魚)らしき男を目にする。その頃意次は家治(眞島秀和)に蝦夷地の上知を考えていると告げる。
第22回
第23回
我こそは江戸一利者なり
狂歌の指南書が大いに売れ、耕書堂は江戸でも評判の書店となり、蔦重は江戸一の儲け上手とうたわれる。須原屋から日本橋出店を促される一方、誰袖(福原遥)は廣年(ひょうろく)にオロシャからの直接買い付けを提案する。
第24回
げにつれなきは日本橋
吉原側の支援を得て日本橋の店の購入を進める蔦重は、丸屋のていに売却を拒まれ、東作(木村了)や重政(橋本淳)に相談する。一方、意知(宮沢氷魚)は琥珀の直接取引で東作と廣年(ひょうろく)を繋ごうと図り、誰袖(福原遥)は抜荷の証拠掴めないまま。
第25回
灰の雨降る日本橋
蔦重は須原屋が持つ抜荷の絵図を条件に意知(宮沢氷魚)から日本橋出店の協力を得るが、浅間山の噴火で江戸に灰が降り出す。灰の除去に励む蔦重にていは心を動かされ、意知は誰袖(福原遥)を意識し、松前廣年(ひょうろく)が大文字屋を訪れる。
第26回
三人の女
冷夏で米価が倍増し、耕書堂の蔦重は食料の減りに悩む上、現れた実母・つよ(高岡早紀)に髪結いの仕事を口実に留まられる。意次(渡辺謙)の米対策も奏功せず、紀州の治貞(高橋英樹)が幕府へ忠告する事態に及ぶ。
第27回
願わくば花の下にて春死なん
意知(宮沢氷魚)と誰袖(福原遥)の身請け話が田沼の世評次第で危うくなると蔦重に告げられる。道廣(えなりかずき)の訴えで意次(渡辺謙)の密かな蝦夷地政策を知る治済(生田斗真)がいる一方、田沼屋敷では政言(矢本悠馬)が系図を求めて暴れる父を抑えようとする。
第28回
佐野世直大明神
城中で政言(矢本悠馬)の手にかかり、思いを果たせないまま意知(宮沢氷魚)が斃れ、政言自身も切腹で果てる。乱れる葬列で棺を守る誰袖(福原遥)を目にした蔦重は、政演(古川雄大)の絵が縁となり、仇討ちをめぐる黄表紙づくりに乗り出す。
第29回
江戸生蔦屋仇討
蔦重は手拭いの男の絵を題材に黄表紙を作ると戯作者らに打ち明け、鶴屋は大当たりを条件に京伝の貸し出しを約束する。一方、意次(渡辺謙)は松前家の隠し帳から蝦夷地での蓄財を突き止め、上知へ動き出す。
第30回
人まね歌麿
『江戸生艶気樺焼』の売れ行きで耕書堂は大いに繁盛し、蔦重は“人まね歌麿(染谷将太)”と噂の歌麿を狂歌絵本の制作に迎えるが、独自の絵を求められて表現に苦慮する。一方、定信(井上祐貴)は治済(生田斗真)から政への参加を打診される。
第31回
我が名は天
利根川の氾濫で江戸が大水害に見舞われる中、蔦重は新之助(井之脇海)たちを見舞うため深川を訪れ、幕府が救い米を富裕な町方に頼る実情を知る。その頃、体調を崩した家治(眞島秀和)から意次(渡辺謙)が話を聞く。
第32回
新之助の義
御三家が定信(井上祐貴)を後任の老中に推す意見書を出す一方、謹慎が続いていた意次(渡辺謙)の登城が再び叶う。蔦重は新之助(井之脇海)のもとで救い米支給を聞くが、田沼の世で利益を得た自分へ長屋の人々の怒りが向かう。
第33回
打壊[[エンターテインメント
天明七年の江戸に打ちこわしが起こり、新之助(井之脇海)らが米を蓄えた米屋を襲撃する。蔦重は意次(渡辺謙)に金を渡し後で米を購入させる策を献策し、治済(生田斗真)は定信(井上祐貴)の老中就任決定を告げる。
第34回
ありがた山とかたじけ茄子
老中首座となった定信(井上祐貴)が質素倹約と厳しい統制を敷く中、蔦重は豪華な狂歌絵本の制作を狂歌師たちに呼びかける。しかし定信を皮肉った狂歌の疑惑で罰せられかねた南畝(桐谷健太)は、筆を折ると宣言する。
第35回
間違凧文武二道
風刺本を読んだ定信(井上祐貴)が誤解したため改革はかえって勢いを増し、蔦重は読売で定信の将軍補佐就任を知って心が揺れる。歌麿(染谷将太)は廃寺で絵を集めてくれたきよと再会し、家斉(城桧吏)には大奥女中との子が生まれる。
第36回
鸚鵡のけりは鴨
爆発的な売れ行きを見せる蔦重の新版が定信(井上祐貴)の怒りを買い、絶版が命じられる。喜三二(尾美としのり)は執筆から身を引き、春町(岡山天音)は呼び出され、蔦重は病の東作(木村了)を須原屋や南畝(桐谷健太)と共に見舞う。
第37回
第38回
地本問屋仲間事之始
歌麿(染谷将太)のもとで病に臥せるきよを見た蔦重は、鶴屋の取り計らいで言い争いの末に絶交していた京伝と再び顔を合わせる。一方の定信(井上祐貴)は平蔵に人足寄場の設置を命じ、出版統制など改革を強める。
第39回
白河の清きに住みかね身上半減
蔦重は地本問屋の株仲間を結成し、京伝作の三作品を『教訓読本』として世に出す。きよ(藤間爽子)を亡くした歌麿(染谷将太)はつよと江戸を発ち、年明け後、絶版を命じられた蔦重と京伝は牢屋敷へ送られる。
第40回
尽きせぬは欲の泉
上半減の刑を受けた蔦重は店を再開し、京伝に執筆を頼みに赴く。預かった瑣吉(津田健次郎)が春朗(くっきー!)と衝突する中、きよ(藤間爽子)の絵に触発された蔦重は、歌麿(染谷将太)を求めて栃木へ足を運ぶ。
第41回
歌麿筆美人大首絵
須原屋から隠居と店の承継を告げられた蔦重は、歌麿(染谷将太)と『婦人相学十躰』の売り方を相談する。やがてつよの体に変調が現れ、城中では竹千代の誕生祝いの席で定信(井上祐貴)が辞任を申し出て、家斉(城桧吏)らを驚かせる。
第42回
招かれざる客
歌麿(染谷将太)の大首絵が当たって蔦重は書物問屋を手掛けるまでに回復し、看板娘を描いた錦絵の人気で江戸も盛り上がる。うちにていが妊娠を告げ、定信(井上祐貴)は強硬な姿勢が災いし幕閣で孤立し始める。
第43回
裏切りの恋歌
吉原の借金返済の見返りとして、歌麿(染谷将太)による女郎絵五十枚の制作を蔦重が急かすが、歌麿は西村屋の万次郎(中村莟玉)と組む話を進め、それを知った蔦重は動揺する。一方、定信(井上祐貴)は家斉(城桧吏)に評価され、大老の座を狙う。
第44回
空飛ぶ源内
源内(安田顕)作とされる相良凧を持つ貞一(井上芳雄)という男が耕書堂を訪れ、源内の生存が意識され、玄白(山中聡)や南畝(桐谷健太)、重政(橋本淳)らとともに謎が追われる。吉原の歌麿(染谷将太)は、豪華な遊びの規模順に仕事を請け負うと本屋に告げ、座敷で紙花を舞わせる。
第45回
その名は写楽
蔦重は定信(井上祐貴)側からある仇討ちへの協力を求められ、芝居町の踊りの祭で役者の素顔を描く絵を思いつき準備を進める。一方の歌麿(染谷将太)は、自分の絵に反応しない本屋に苛立ちを募らせる。
第46回
曽我祭の変
役者絵が思うように描けず悩む蔦重に、二人の絵を見たいというていの思いが届き、歌麿(染谷将太)が耕書堂へ戻る。完成した絵は東洲斎写楽の名で世に出され、評判は江戸の町や城にも及んでいく。
第47回
饅頭(まんじゅう)こわい
仇討ちの企てを治済(生田斗真)に見抜かれ、大崎(映美くらら)が毒饅頭により落命する。追い詰められた蔦重が将軍家斉を活用する策を示して計画が再始動し、定信(井上祐貴)は体調不良の清水重好(落合モトキ)を訪ねる。
第48回
蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)
写楽の絵を送り出しつつ和学の世界へも展開した蔦重が、脚気を患い卧す。療養を顧みず仲間と著述を貫き、ある夜、奇妙な夢を見る。